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●翻訳のビジネス書(多くはアメリカ人著者)も多く取り上げていらっしゃいますが、具体的に、日本人著者によるものとは大きく異なる点などありますか? |
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海外の著者のほうが、論理的だと思います。実験の結果に基づいてきちんと述べる人が多いような気がします。そういう本ばかりが入ってきているんだとは思いますが。 |
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| | あとは、データを元にしゃべりますよね。 フェイスブックCOOのシェリル・サンドバーグさん(「LEAN IN〈リーン・イン〉女性、仕事、リーダーへの意欲」日本経済新聞出版社)も、自分の本だから自分の言いたいことを書けばいいのに、わりとデータが入っています。たとえば「世界に195ある独立国のうち、女性が元首を務める国は117カ国にすぎない」とか「世界に占める議員のうち女性の占める割合は20%程度である」とか。 フェミニズムっぽい本ですが、それを論じるにしても、ちゃんとデータを示したうえで述べるんです。
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たぶん海外(主にアメリカ)の人たちは、実験結果や発表されたデータを共有しているんですよ。日本人は、学者じゃなければあまりデータを元にはしませんよね。だから日本の経営者が本を書けば、「僕はこれでうまくいきました」みたいな、その経営者個人の主義主張になってしまう。 日本人が語るのは"体験"だけど、外国人は"データ"で語るんです。 体験や感情に訴えるものも、それはそれでいいですが、もっと論理的なものがほしいと思ったときには、外国の著者の本をつい読んでしまう。 アメリカの経営者っていうのは、MBAを取得したり高等教育を受けていることが多いし、そもそも外資系はMBAがないと上層部へは上がれません。だから、本を書くような人はみんなMBAを取得していて、統計学などの教養があって、データの扱い方を知っているんですよ。 (次週に続く) |
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いかがでしたか? 次回も土井英司さんのインタビューをお届けします。 お楽しみに! |
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