以下の報告を掲載します。
****************************** 10代での睡眠不足は、成績低下のリスクだけでなく肥満のリスクも高めることが、米コロンビア大学(ニューヨーク)公衆衛生大学院のShakira Suglia助教授らの検討で明らかになった。 「Journal of Pediatrics」オンライン版に7月28日掲載された論文によると、研究では米国人1万人以上について、16歳時点および21歳時点のデータを分析した。 対象のおよそ2割が、16歳のときの夜間睡眠時間は6時間未満だったと回答していた。この群では、16歳のときの睡眠時間が8時間以上だった群に比べ、21歳になったときに肥満している率が20%高かった。 運動不足や長すぎるテレビ視聴時間も肥満の危険因子となっていたが、これらの因子は睡眠不足と肥満の関連に影響してはいなかった。 Suglia氏は、「10代での睡眠不足は後年の肥満に不利に働くことが分かった。いったん肥満成人となってしまうと、そこから体重を減らして維持するのはより大変になる。また、肥満期間が長ければ長いほど心疾患や糖尿病、がんなどのリスクが高くなる」と解説。 「この結果から得られた保護者へのメッセージは、10代の子どもは夜8時間以上の睡眠を確実にとれるようにすべきだということだ。夜間の良質な睡眠は、学校でしゃきっとした状態(stay alert)でいられるだけでなく、健康な成人に成長する助けにもなる」と付言している。 米国疾患管理予防センター(CDC)によると、10代の若者は夜間9〜10時間の睡眠をとる必要がある。日中の眠気や疲労は食への渇望を誘発し、食欲を変質させる。睡眠不足の人は、健康的な食事を準備するよりカロリーの高いファストフードを買いがちになるなど、何をどう食べるかに影響することが知られている。
***************************** 睡眠時間のとり方は、他のライフスタイルにも影響するし、時間管理能力は勉強だけでなく、仕事人として重要です。 20歳から30歳代の肥満患者さんを診療することも多くなりましたが、食の指導より、生活時間についてアドバイスすると、うまくいくことがあります。 寝る時間がもったいないくらい勉強したいのであれば止めませんが、「テキトーな生活」で『デブ』は生産性のないかたが多いようですよ。診察室で説教したくなります。 まあ、説教もほどほどにしないと、患者さんに嫌われますけれど…。 |