2013年8月15日木曜日

あることを覚えるだけで英語がペラペラに?/北の大地の世界遺産への旅にあなたをご案内。移民が紡ぐアメリカとロシアの都市の解説も【旅まぐ】

2013/08/15 ※サイトで読む 配信中止はこちらから
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あることを覚えるだけで英語がペラペラに?


【今週の旅の目次】
郷愁の原風景

山久瀬洋二の出張先にて

まぐまぐからのお知らせ

旅まぐ写真館

 
【編集部より】
 『郷愁の原風景』、今週は北の大地の世界遺産の水辺を旅します。『山久瀬洋二の出張先にて』では、移民がつなぐアメリカとロシアの都市の物語を。
 それでは今週も『旅まぐ』をごゆっくりお楽しみください。
 

 各地で最高気温が更新されるなど、酷暑に見舞われている日本列島。もううんざり、という方も多いのではないでしょうか。そこで今週は、北の大地の世界遺産登録スポット・知床の水辺を巡る旅に皆さんをご案内します。

 知床の水辺巡りといえば「知床五湖」は外せません。原生林に囲まれてたたずむ、その名の通り一湖から五湖までの五つの湖の姿は、まさに幻想的。

 1時間半ほどで五湖すべてを見て回ることができる遊歩道も整備されていますが、時期によりフィールドハウスでのレクチャーを受ける必要があるので、お出かけ前の確認は必須。年間を通して無料で利用できる高架木道は車椅子にも対応しており一湖までのアプローチが可能。こちらもおすすめです。

 滝が多いことでも知られる知床にあって最大の規模を誇るのが、「オシンコシンの滝」。幅30メートル、落差80メートルというその姿は名瀑と呼ぶにふさわしく、「日本の滝百選」にも選定されています。滝の中ほどの高さまでは階段で登ることができ、迫力の分岐瀑に声を上げる観光客の姿が絶えることがありません。

 知床の滝の中で"変り種"といえば「カムイワッカ湯の滝」でしょうか。滝そのものが温泉になっており、かつては「秘湯中の秘湯」とまで言われていましたが、現在は知床を訪れる誰しもが知る超有名観光スポットとなっています。入浴時は水着着用がマナー。しっかり守って天然温泉を楽しみましょう。

 北海道で暑さを忘れて水辺を巡り、温泉まで楽しんでしまう─。そんな旅に、あなたも出かけてみませんか?

■ 知床五湖 ガイドツアー
知床を知り尽くした達人がしっかりガイド。
彼らと一緒なら、深い森でも安心です。
■ オーベルジュ北の暖暖
道東の旅の拠点に。
「貴方の実家でありたい」のコピーは伊達じゃありません。
■ 道の駅 うとろ・シリエトク
カムイワッカ湯の滝を楽々登れる
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 サンクトペテルブルクにあるドストエフスキーが住んでいたアパートのすぐそばに、食品市場がある。
 ドストエフスキーもそこに立ち寄って黒パンに紅茶を買っていたかもしれないなどと思いながら、売り場を巡った。
 白衣に白いスカーフをかぶったおばさんが並んでいるところでは、にしんの薫製やイクラなどを売っている。
 イクラはロシア語でもイクラ。
 そんなことを覚えたのは、ニューヨークはブルックリンにあるリトルオデッサでのことだった。
 リトルオデッサとは、ニューヨークのブライトンビーチにあってウクライナやロシアからの移民が集まり住む地域のこと。そこにも、サンクトペテルブルクにあるものと同じような食料品店があって、お目当てのイクラも売っている。
 


   90年代、リトルオデッサで買うイクラは極めて安かった。
 確か、タッパーにぎゅうぎゅうに詰めてもらっても、20ドルもしなかったはずだ。だから、不謹慎な話だが、余ったイクラはニューヨークのアパートにいた愛猫の垂涎の的となった。
 ブライトンビーチはブルックリンの突端にあって、大西洋に面している。
 それは丁度浅草の花屋敷を大きくしたようなレトロな遊園地、コニーアイランドの隣に位置している。
 コニーアイランドでの食といえば、ポーランドからの移民が19世紀の終わりにソーセージをパンにはさんでそこで売り出したところ人気を博し、瞬く間にアメリカ中に広がった食べ物がある。ホットドッグのおこりである。

 サンクトペテルブルクは10月でもともすればとても冷え込む。
 ドストエフスキーのアパートの中を歩くとき、なぜかアパートの玄関で雪にぬかるんだ靴の汚れを落とす文豪の姿が瞼に浮かぶ。そして、作家は台所にあるサモワールで湧かしたお湯でお茶を飲む。
 おっと、そういえばニューヨークのグリニッジ・ヴィレッジにあるカフェレジオというイタリア系のカフェの奥には、なぜか大きなサモワールがあった。あのカフェでエスプレッソを飲みながらよく知人と話をしたものだ。
 そのカフェからほんの2分も歩けばワシントンスクエアに至る。
 スクエアではストリートパフォーマンスの前に人だかりができ、木陰ではチェスに興じる男達が。
 そんな広場の角にはとても枝振りのいい楡の木が。その木のニックネームはハンギングエルム。19世紀にそこで公開の絞首刑が行われていたことからその名がついたが、今ではその事実を知る人は少ない。

 今、東京に住んで、サンクトペテルブルクとニューヨークという、一見何の関連もないこの二つの街でのことを思い出し、心の中の透明な線で繋いでみる。
 ニューヨークに住んでいた頃の友人と久しぶりに連絡がとれ、先週東京で再会したことが、私を刺激したのかもしれない。
 その男は、サクソフォーンプレイヤーになろうとニューヨークに渡り、夢半ばでふと手にしたカメラに惹かれ、街の写真をとるも、それもまた生活の糧を稼ぐまでにはいたらず、そのままハワイに渡った。
 しかし、今では日本からハワイを訪れる新郎新婦の記念写真をとって見事に生活をしている。
 そんな彼と「ニューヨーク歴史物語」という一冊の本を造ったことがあった。
 本の中ではニューヨークの歴史上の蘊蓄を語り、彼の写真とありし日のニューヨークを映した古写真を沢山ちりばめた。
 ロシアや東欧から流れてきたユダヤ系移民の貧しくも逞しく生きる姿を捉えたジェイコブ・リッツの写真は特に印象的だ。彼こそは、フォトジャーナリズムの先駆けといってもいい。
 あの企画の取材のため、友人の撮影に同行し、彼のお気に入りのホットドッグ屋で遅いランチをとったことがあった。そのあと、ブルックリンに足を伸ばし、コニーアイランドの錆び付いた遊園地を撮影した。
 帰りに寄ったブライトンビーチ。曇天のなか街は重く錆び付いていた。ああ、グリニッジ・ヴィレッジに戻り、カフェレジオで暖かいカプチーノを飲みたいと思ったことを今でも覚えている。
 あれから15年の歳月が流れてしまった。


 
 
 再びサンクトペテルブルク。
 あの日、ドストエフスキーの家を後に、ネフスキー通りをネヴァ川に向かって歩いた。大通りの右手にあるプーシキンがよく通ったというカフェに立寄る。
 街はあのブライトンビーチのときと同じく薄暗くそして寒かった。
 あれもすでに7年前のこと。

 今年の秋、私は再び仕事でロシアを旅する予定だ。そして、あのときと同じように、ロシアからフランクフルトを経由してニューヨークに渡る。
 そうだ、フランクフルトの空港では乗り継ぎで遅れそうになり、走ってゲートに行くと、「サンクトペテルブルクからの乗り継ぎでしたね」といって地上係員が私の名前を呼んだ。
 ロシアからニューヨーク行に乗り換えたのは私一人だったのだろう。慌てるまでもなく、係員は私がゲートに急いでいることを知っていたようだ。

 移民を産み出した国。そして移民が流れ込んだ国。この二つの国を代表する二つの都市、サンクトペテルブルグとニューヨーク、19世紀に逞しく生き抜いた人々の亡霊の透明の糸によって、やはり結ばれていたことを、飛行機の窓の下の雲を眺めながら今年確認するのも楽しみの一つである。

山久瀬 洋二(やまくせ ようじ)
大手出版社のニューヨーク駐在員を経て現地でコンサルタント会社を起業。日本とアメリカを中心にグローバル企業で人事管理・人材開発のコンサルティングを行う。無料メルマガ『心をつなぐ英会話メルマガ』を創刊!異文化コミュニケーションの情報や考え方を配信中。山久瀬 洋二ツイッター(@YamakuseYoj)では海外出張先から現地の文化などをつぶやきます。
 
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旅まぐ写真館

読者の皆さんと一緒に作るコーナー『旅まぐ写真館』。
今週はアステルさんからの投稿です。
兵庫県の淡路島で撮影した1枚。
素敵なお写真、ありがとうございます。


『旅まぐ写真館』では、毎週1点を掲載させていただきます。
皆さんが旅先で撮られた渾身の1枚をお送りください。
素敵なお写真、お待ちしています。
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【旅まぐ】 2013/08/15 号(毎週木曜日発行)
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