週明けは小高く始まろうがスンナリは上がらない。さりとて下値も堅い。年末年始に皆が18,000円とか2万円とか言っている時から、私のメルマガではボックス圏の相場だと言ってきた。このボックスが小さくなってくる。
2月4日の14,008円を明確な1番底とし、3月7日15,313円を戻り高値として、その後2回あった14,203円を鍋底型2番底とする「変形Wボトム」の形成をなしつつある。3ヵ月間を要して1,300円幅しか上下のないボックス圏内のサンドイッチ相場である。
米雇用統計の発表、1日の日銀短観、新年度の機関投資家の資金が稼働しやすい、これらの内部要因・外部要因を消化しながら一進一退が続く。
3月第2週に外国投資家の売り越しが1兆円あって、よくあの程度で持ちこたえたと思う。14,203円は2度あったが、遂に14,200円は割らなかった。
誰が1兆円の売りに対して買い向かったのか。おそらく中長期で運用する国内年金運用と国内機関投資家と高値圏内でキャッシュポジションを高めておいた個人投資家であろう。よく巷では「日本株は安い時に海外投資家が買い越して、おいしいところは海外に持って行かれてしまう」などとシタリ顔に言う評論家がいる。そういうケースもあるだろうが、概してそんなことはない。海外投資家は、安値を買うが最高値まで買う。そして絶好の売り場を提供してくれることが多い。また、海外投資家はファンド組成の構成比率改善のためか、ロスカットシステムの売りかは知らぬが、安いところを沢山売ってくれるから、買いの好機を作ってくれることも多い。現に3月の14,400円以下〜14,203円までの安値を1兆円売り越したのは海外投資家だった。個人投資家が一番シタタカである。
海外の不安定要因が山積だが、一方で国内企業は自社株買いや増配で株主に報いようとしているし、増益基調に変化はないし、日本株は今年一番下がったままだから、この1ヵ月半で7回あった14,200円台で弱気になるのは聡明でないだろう。
3月13日の14,793円で窓埋めになる。指呼の間である。これを埋めて3月7日の15,313円を抜けて来なければ、14,203円が2番底とは断言できない。さりとて2番底を確認してから買っては、壮年期相場は儲けさせてくれない。そういうものであろう。3月は1週間で1,000円下がった。海外投資家の売り越し1兆円で下がったというが、それに買い向かった1兆円の買いがあったから、この程度の下げで済み、2月4日の底値形成のような陽性のセリング・クライマックスがなかったが、鍋底型の底入れの可能性がある。
2月4日の大幅安の今年度一番底14,000円からダラダラと戻って、2月14日に14,200円を付けて以来、今まで1ヵ月半で14,200円台が7回あったが、それを割り込まなかった。14,203円が2度あったのに、である。
これを以て観ずれば、このままダラダラと二番底を形成してWボトムを形成する可能性がある。いわゆる「鍋底型底入れ」である。25日(火)の午前、業界代表銘柄(いわゆる「01銘柄」、銘柄コードが01で終わる新日鉄5401、日立6501、等々。"経団連銘柄"の代表格)にまとまった売り物が出た。それに買い向かった7千万株、5千万株の買い物があったということになる。こういう現象を見ても、いま、皆が弱気になってしまったら、その時にこそ14,200円を割れずにW底を形成するだろう。再度言うが、それを確認してから買ったのでは間に合わない。「そうでないかもしれない」というときに買いに出るのは或る種の賭けになるが、底値確認後の買いなら誰にもできる。誰にもできる業では市場は儲けさせてくれない。
3月末の配当落ち分は日経平均で約102円だそうだ。これを当日埋めるか否かが一つの占いになった。概して9月決算の権利落ち後の市場は弱く、3月権利落ちの市場は強いというジンクスがある。
だが、日銀政策決定会合が4月に入って2度ある。消費税実施後の実勢を見極めたいところだろうが、日銀はETF、REITの買い枠を広げるという程度の発表しかないだろうから無風状態であろう。
12月末の個人金融資産は1,645兆円と発表があった。この中には 個人自営業者の運転資金も含まれるが、証券会社内に置いてある現金が約10兆円を越えたと言う。これは買い付け準備金であろう。 |
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