ニューヨーク発! 栄養&食の最新情報〜健康への近道 『Eat Better, Live Well』 | | 理想の体の作り方 【スパイスとハーブのコラボ使用が減塩につながる??】 | | アメリカでも、日本でも、塩分の過剰摂取はずっと前から問題にされていますね。アメリカ国民の一日の食塩摂取量は、平均で10.4g(男性)、7.3g(女性)で、日本ではそれを上回る、11.4g(男性)、9.6g(女性)となっています(平成23年国民健康・栄養調査結果─厚生労働省)。過剰食塩摂取は、高血圧やむくみだけでなく、不整脈、心疾患、そして腎臓疾患などを招いてしまいます。ちなみにアメリカ心臓協会では、一日3.75gの食塩摂取にしてくださいと国民に促しています。 また、日本は、塩分というと食塩相当量(塩化ナトリウム、Sodium chloride)を指しますが、アメリカでは、日本の表示方法と少し異なり、純粋な塩分であるナトリウム(Sodium)表示になっています。アメリカに来たばかりの方は、このように換算されるとよいと思います。 食塩(塩化ナトリウム、Sodium chloride) 1g: 塩分(ナトリウム、Sodium)400mg 食塩(塩化ナトリウム、Sodium chloride) 2.5g: 塩分(ナトリウム、Sodium)1000mg 日本食では、醤油、味噌、塩麹などが「塩味」の味付けベースとして頻繁に使われていると思います。発酵食品として少量を使用する分には腸内環境を整えることから栄養価値があるものとして、世界でも認められています。一方、アメリカでは、塩味のための調味料は、塩(Salt)が主です。その塩の使い過ぎを抑えるために、スパイスやハーブなどの使用が見直されています。ハーブとスパイスの違いはあいまいな部分が多いですが、一般的には、ハーブはバジル、ローズマリー、ミント、オレガノ、タイム、パセリやコリアンダーなど葉や茎から成るもので(フレッシュ、ドライ)、スパイスは、ペッパー、シナモン、ナツメグ、パプリカ、クミン、マスタードシード(からし菜種子)、チリのように、どちらかというと、樹皮、根、種子(主にドライだが、フレッシュのものもある)から成るものを指します。 そこで、米国心臓協会(American Heart Association)がつい先日発表した新しいリサーチの結果で、そんなスパイスとハーブを一緒に料理に使うことで、別個に使うよりも減塩効果が高いことがわかりました! その研究の第一段階では、55人のボランティアが減塩食を4週間続け、研究者が彼らに毎日の食事と飲み物を提供し、塩分の主な調味料は食塩でした。そして第二段階では、半数のボランティアたちが20週間に渡りスパイスやハーブを使い、一日1.5gの塩分(3.8gの食塩)制限に挑戦しました。そして、残りの半数のボランティアはそれぞれ自己流で、同じく一日塩分1.5gの減塩食に励みました。全ボランティアの6割がもともと高血圧、そして2割弱の人たちが糖尿病患者、そして肥満でした。 詳しい研究結果によると、第一段階では、塩分摂取は平均で実験前の3.45g(8.63g分の食塩)から1.656g(4.14g分の食塩)に減りました。そして、第二段階では、塩化ナトリウム摂取は、両グループとも第一段階に比べて増えましたが、コントロール・グループはそうでないグループに比べて、塩分摂取が0.97g(2.43g分の食塩)も少ない結果となりました。コントロール・グループはスパイスとハーブを使って、どうしたら塩分摂取を抑えられるかを、さまざまな食文化で使われる異なる種類のハーブとスパイスを使いこなすことで自然に学ぶことができ、それを実生活で生かすことができたとのことです。 日本もアメリカも高塩分摂取の問題を抱えていますが、このように、ハーブやスパイスを使ったり、食品独自の自然の風味で、塩分低下を心がけていきたいですね! | | お試し読みはこちら>> | | | | |
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