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2014年9月11日木曜日
東北沿岸120kmを走るウルトラシャルソン開催、ミャンマーからやって来たいわきの看板娘、太陽堂のむぎせんべい福島【東北まぐ】
2014/09/11
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荒浜から海を望む二人/宮城県仙台市
(撮影/岸田浩和)
震災から三年半を経た「東北」。
沿岸部のいくつかの街では、山を切り崩してベルトコンベアーやダンプカーでかつての市街地に土を運び込み、巨大な盛り土でかさ上げを行う土木工事が進んでいます。震災前とも違った、まちの姿が現れつつあります。震災直後はボランティアたちでにぎわった街も、「震災以降」という新しい日常が始まり、県外からやって来る人たちの姿は少なくなってきました。
東北沿岸のまちにとっての長い道のりは始まったばかりです。これからも、多くの人たちの応援やアイデアが東北には必要です。地元の人たちの視点を知り、長期的な応援や関わり続けるためにはどうしたらよいのでしょうか?
明確な答えが無くても、自身の経験や仕事を生かし、試行錯誤の中で成功を信じ、この新しい挑戦のために東北に向かう人たちがたくさんいます。
一人でも多くのみなさんが、東北に足を運ぶきっかけとなることを願って。東北まぐ、第38号をお届け致します。
(
岸田浩和
)
ウルトラシャルソン主催者の佐谷恭さん
「いま、東北沿岸を走る理由」
ランニングを通じて地域の魅力を再発見する「シャルソン」を全国に展開する佐谷恭さんは、東北沿岸の津波被災地周辺120kmをコースにしたランニングイベント、「第1回 Ultra Cialthon(ウルトラシャルソン)」を、8月24日から5日間に渡ってに開催した。
この大会は、通常のマラソンとは異なり、スタート地点とゴール地点だけが決まっている「シャルソン」スタイルを採用。コースや移動手段はランナーが自由に選択出来るため、長距離のランニングに自信の無いランナーも参加出来るという。地元の方が個性豊かな土地の産品や体験をランナーに提供する、給水ポイントならぬ「給○ポイント」が設けられ、ランナーと地域の交流に重点が置かれている事が特徴だ。さらに、ゴール後も地元で活躍するゲストを招いた講演や懇親の場が設けられ、ランナーが地域の人や文化と濃密にふれあう仕掛けが多数凝らされている。佐谷さんは「こうした体験を、ランナーがSNSを通じて発信することで、今まで届かなかった人たちにもそのまちの情報がシェアされるんです。これが結果的に、新たな人の流れを産むきっかけにもなります」とシャルソンの意義を話す。
第1回となる「ウルトラシャルソン」では、岩手県の釜石市をスタート地点に、宮城県気仙沼市をゴールとする沿岸部中心のコースが設定された。「単なる被災地の視察に終わらせないのがシャルソンのねらい」と話す佐谷さんは「参加ランナーが体験した人や土地との繋がりは、心情に深く刻まれ次の行動の原動力となる」と確信している。
早くも「今年の11月に、宮城県北部の気仙沼から石巻を目指す第2回大会を開催する予定」と話す佐谷さん。
参加ランナーそれぞれが、東北の語り部として訪れた土地の魅力を発信し、新たな仲間を誘って再び訪問してくれることを意識している。「ランナーたちがシャルソンをきかけに、東北との繋がりを深めていくことで、継続的な関わりが生まれその土地にとっても大きな力となればうれしいですね」と佐谷さん。
今回の成功を自信に、長期的な視座に立った新しい形の復興支援として、今後もウルトラシャルソンを継続開催していく。
東北沿岸の当時といまを知り、これからを語る
「信じられないくらい走って、信じられないくらい笑って、信じられないくらい土地のものを飲み食いしました」と話すのは、はるばる京都から参加した山戸恵理加さん。普段は、海外からの宿泊客を多数受け入れる大手宿泊施設に勤務している。海外から来るゲストの多くも東北に関心を寄せている事もあり、東北沿岸の人たちとの交流には強い関心があった。
山戸さんが、最も印象に残ったという光景の一つが、陸前高田のまちに建設された、総延長3kmの盛り土を運ぶ巨大なベルトコンベアだ。要塞のようにそびえる設備の大きさに、ただただ圧倒されたと言う。大会4日目の講話にやって来た、陸前高田市の復興事業の陣頭指揮をとる久保田副市長から直接の説明を受けた。
津波で市街地の大半が消失する程の被害を受けた陸前高田市。山戸さんたちが先ほど走った草原が、かつては市街地だった事を知り衝撃を受けた。久保田副市長からは「この場所にもう一度宅地を造成するため、12mのかさ上げを行っている」と説明を受ける。「従来の工法でやれば10年はかかる大工事だが、そんなに長い期間を掛ければ住人たちは仮設住宅での生活が長引き、この土地を離れてしまう人も増える。そこで、工事を3年で終わらせるために先のベルトコンベアーを導入し、5年で新造した宅地への移住を完了させる計画だ」と聞く。「5年という期間は住民にとってはあまりに長く、行政にとっては闘いの期間です」という久保田副市長の言葉に、これまでは知る由もなかった被災地の過酷な暮らしと人々の闘いをかいま見た。
打ち捨てられた線路と真新しいBRT(代替えバス交通)の駅、校庭に並ぶ仮設住宅のくすんだ屋根、民家の跡地に手向けられた真新しい花。日本の他の地では決して見る事の出来ない風景に、別の世界に来てしてしまったと感じながら走ったという山戸さん。「長距離には自信が無かった私が、連日20km以上を走り切ったことが一番の驚きです」と笑顔を見せる。
大会を通じ、東北沿岸に暮らす人や行政の方、東北を応援する県外の人たちなどそれぞれ立場の異なる人たちと、東北のいまと未来について連日連夜言葉をかわした事が何よりも大きな財産になったと言う。
「私にとってのウルトラシャルソンは、おいしいものをたくさん食べ、バカな話もしながら良く笑い、"また会いましょう"と手を取り合って、最後は新しい出会いに向け次の地へ走っていける素敵なイベントです」と山戸さん。「ここで見た現状こそ、私たちが伝えるべき"東北のいま"なのだと思います」。
(インタビュー・編集/
岸田浩和
)
コースが描かれたランナー用のTシャツ。岩手県釜石市から宮城県気仙沼市を目指す。
快走するランナーたち。地元区間のみ部分参加するローカルランナーも多数参戦!
京都から参加した山戸恵利加さん。
陸前高田市役所の仮庁舎にて。左から、戸羽太市長、佐谷さん、久保田崇副市長。
副市長の講話の後、居合わせた市長が、ランナーたちに声援を送ってくれた。
Information
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Ultra Cialthon「ウルトラ・シャルソン」
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大会ダイジェスト(ムービー)
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ウルトラシャルソン報告(ムービー)
「やきとり大吉」ズィン・モー・ウェイさん
いわき市の大学で日本語を学ぶ、ミャンマー人留学生のモーさん。
とり皮の焼けるこうばしい香が立ちこめる店内で、ひときわ笑顔がはじける若い店員のきびきびした動作が目に飛び込んできました。
2011年3月6日、日本語を勉強するために故郷ミャンマーから来日したズィン・モー・ウェイさんです。週に数日、「やきとり大吉」のホールスタッフとして、アルバイトをしています。日本へ留学していた先輩の話しをきっかけに日本語に興味を持ち、福島県いわき市への留学を決めました。滞在先のいわき市に着いたわずか6日後に、東日本大震災が発生。原発事故で緊迫していたため、すぐに福島を離れ一度は帰国します。
両親や親戚から「日本は余震や原発事故で危ないから、留学するのはよしなさい」と制止を受けるも、1ヶ月後の5月には再びいわきに戻って来ました。
「どうしても日本で日本語を勉強したかったので戻って来ました。特に不安はなかったですよ」とズィン・モー・ウェイさん。「ミャンマー人と日本人は、少し控えめな性格が似ているので過ごしやすいと思う」と言い、「東京よりも静かで、自転車があればどこにでもいける大きさのいわきが好き。のんびりした雰囲気や緑が多いので、とても気に入っています」と話してくれました。
将来の夢は「日本語や英語を使った仕事に就くこと」というズィン・モー・ウェイさん。「地元のお客さんと、会話する機会の多いこの仕事はとても勉強になりますね」と、話してくれました。「いわきに来られた際は、ぜひうちのお店にも寄ってみてください!」
マスターの正木さん(左)とスタッフ全員で記念撮影。お店のスタッフが、毎日手仕込みする特製の串やオリジナルメニューがおすすめです!
Information
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やきとり大吉 いわき平店
営業時間17:00〜24:00
(店)0246-22-7040
円筒型のパッケージは見た目も可愛らしい。
1包で2枚入り。ほんのりとした甘さが後を引く。
ゴチまぐ!編集部
イチオシの理由は?
今回は昭和二年創業、福島県の人気お菓子「太陽堂のむぎせんべい」をご紹介致します。全国的にはそこまで知名度はありませんが、福島の名菓と言えば絶対にコレというファンも多い人気の一品です。
こちらはお米から作られるおせんべいとは違い、小麦粉と落花生を練り込み、型に入れ焼き上げているのが特徴です。
ということで編集部でもお取り寄せし、試食してみました。
非常に硬いおせんべいなんですが、噛んでいくとピーナッツの香ばしさとほんのりとした甘さが口の中に広がっていきます。
味わいは実に素朴。郷愁を感じさせる優しい味で1枚、2枚と後を引かれるのもポイント。おせんべいでありながら、日本茶だけでなく、コーヒーや紅茶、牛乳などとも好相性です。
ぜひ、お取り寄せしてみてください。
Information
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太陽堂むぎせんべい本舗
【東北まぐ】 2014/09/11号 (毎月11日発行)
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取材
:岸田浩和
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