2013年12月12日木曜日

42才女が、ある無添加ジュースを飲むと…/小津安二郎をはじめ多くの文化人たちが愛したあの街をご紹介。沖縄からはアメリカンテイスト溢れる街角をレポート。【旅まぐ】

2013/12/12 ※サイトで読む 配信中止はこちらから
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42才女が、ある無添加ジュースを飲むと…


【今週の旅の目次】
郷愁の原風景

沖縄、その聖なる気だるさ

まぐまぐからのお知らせ

旅まぐ写真館
 
【編集部より】
 今週の『郷愁の原風景」は「全国小京都巡りの旅」の最終回。小津安二郎、大林宣彦ら多くの文化人が愛した尾道ほか三つの街をご紹介。『沖縄その聖なる気だるさ』では、アメリカンテイスト溢れる外人住宅街をレポートします。

 それでは今週も『旅まぐ』をごゆっくりお楽しみください。
 

 2013年もいよいよあと3週間を切りました。年末年始の旅の目的地、もう決められましたか?まだという方に有力な候補地にしていただくべく、今週も三つの小京都をご紹介します。

 古くは小津安二郎監督の『東京物語』、1980年代に入ってからは『さびしんぼう』などの大林宣彦監督の作品などでも知られる尾道市。戦災を免れた市街には国宝級の寺や昔ながらの街並みが残る、旅人をひきつけてやまない小京都です。

 この街の魅力といえば石畳の路地散策でしょうか。迷路のような坂道を辿りつつ、ふと振り返れば目に飛び込んでくる瀬戸内の穏やかな海──。市街を北から見守る千光寺からの眺めもまた格別。お寺を含む千光寺公園へは市内からのロープウェイでほんの3分と短めですが、空中から見下ろす尾道も癖になるともっぱらの評判です。

 長野県有数の豪雪地として知られる飯山。文豪・島崎藤村が「雪国の小京都」と呼んだお寺の街です。寺巡り遊歩道で結ばれた20余りの寺社を訪ね歩けば、普段は雑事に追われざわめきがちな心が鎮まり澄むこと請け合いです。

 鎌倉時代に関東から地頭として入った千葉氏が、京を模して街づくりを進めた佐賀県小城。今も閑静な町並みが残り、初めて訪れた人にも懐かしさを感じさせてくれる小京都です。街を流れる祇園川の支流・清水川上流の清水(きよみず)の滝は75mもの落差を誇り、豪快さと美しさを楽しめる人気スポットとなっています。

 さて、これまで3ヶ月にわたり36カ所の小京都をご紹介してきた『全国小京都巡りの旅』も今週で最終回。小城で旅の草鞋を脱ぐこととしましょう。お気に入りの街は見つかりましたか?夫婦で、家族で、恋人同士で、小京都を訪ねる旅にぜひ出かけてみてください。その際撮られたお写真は『旅まぐ写真館』まで。

■ 西山別館(尾道周辺)
尾道を代表する庭園と離れの宿。
瀬戸内海を眺めつつ離れで過ごす1日はもう別世界。
■ 御宿 飯山館(飯山周辺)
明治時代創業の趣溢れる飯山の名宿。
宿泊者のみが参加できる酒蔵巡りも魅力のひとつです。
■ 山あかり(小城周辺)
小城から車で30分の名湯・古湯温泉にたたずむ和モダンの宿。
全室露天風呂付きの完全個室ですから誰に気兼ねなくゆったりと。
 
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港川外人住宅街  浦添市港川
 
 今回は、港川外人住宅街をご紹介したいと思いますが、その前に、沖縄における外人住宅の歴史を少々。

 1950年代、米国が沖縄の長期占領を決めたころ、米軍関係者の家族用住宅が建ちはじめました。当初は、鉄骨とトタン板で組み立てるコンセットというカマボコ型簡易兵舎が主流だったそうですが、台風にとても弱かったとのこと。そこで、それに代わる建物として登場したのが、コンクリート造りの外人住宅でした。箱形の白い建物に、網戸張りのポーチ兼玄関がついた一戸建て。広々とした場所に整然と並んでいる景色には目を見張るものがあったそうです。
 
 同じ頃、沖縄住民も復興金融基金の融資制度によって、戦後の本格的な住宅建築が始まりました。ただし、こちらはセメント瓦や赤瓦の木造住宅が主流。フェンスの中と外では風景がまるで違ったことでしょう。向こうは整然としたコンクリートの家並みで、こっちは狭い場所に木造住宅が軒を接していたのです。  
典型的な外人住宅


 ところで、外人住宅は基地の外にもありました。地元沖縄の会社が造った、米国人向け貸住宅のことです。コンクリートブロックを積み上げた組積造という構造で、箱型の内部はいくつかの部屋に分割され、基地内の外人住宅とほとんど同じ構造の建物でした。基地外の外人住宅の工事を請け負ったのは地元の建設業者なのですが、外人住宅の建設を手がけることで技術レベルは大きく向上し、その後の沖縄のコンクリート造の住宅に影響を与えました。


街の人たちがマップを載せた案内板を建てています

 ちなみに、基地外の外人住宅は、主な米軍基地の近くに四十〜五十戸単位で建てられ、昭和四十五年には全琉で六千戸を数えたそうです(兵士の家族以外にも、沖縄に進出してきた外国商社の経営者・支配人なども入居していたようです)。

 本土復帰(1972年)後は、基地の中に高層住宅が建設され、セキュリティやトラブル防止のため、基地内居移住が推進されました。その結果、余った外人住宅が出始め、それが民間に賃貸されるようになり、現在に至ります。

 ただし、ほとんどの外人住宅街は、本土復帰後の都市開発によって消えていきましたので、現在は、浦添市港川地区(キャンプキンザー)、宜野湾市大山地区(普天間)、北谷町砂辺地区(キャンプフォスター)、沖縄市高原地区(泡瀬通信基地)、読谷村楚辺地区(トリイステーション)などが残るのみです。  
ストリートごとにアメリカの州の名前をつけています

 さて、今回ご紹介するのは、その中の港川外人住宅街(街の人々は『港川ステイツサイドタウン』という新しい呼び名を定着させようとしているようですが、ここでは昔の呼び名でいきますね)。1970年代前半に開発された住宅地ですが、浦添市港川二丁目(那覇空港から車でおよそ30分)の一角に30邸ほどが残っています。もちろん普通の住居としても使用されているのですが、近年になって外人住宅独特の雰囲気を生かしてカフェ等への転用が起こり、地区全体がカフェ化した人気のエリアとなっています。


フルーツタルト専門店 oHacorte

 ときどき私は、なじみのカフェに行くためにここを訪れるのですが、12月某日、あらためて港川外人住宅街を散策しました。街に足を踏み入れて、いつも感じるのは、懐かしさです。昭和40年代に沖縄で生まれた私にとっては、セメント瓦や赤瓦の木造住宅と共に、コンクリートの外人住宅というのは原風景のひとつ。ここに来ると子供の頃にタイムスリップした気になります。

 さてブラブラしていると気がつくのは建物の窓にはアルミサッシがないこと。昔の木戸のままだったり、玄関も外人住宅特有の内扉があったり。なんだか、やすらぎますね。ただし、建物の屋根がコンクリートの打ちっぱなしで天井がないため、真夏は太陽の熱で室内が暑くなり、クーラーなしでは暮らせないそうです。あと床下もないので湿度も高く、冬は底冷えもするとのこと。

 ただ、それでも近年、人気があるのは、家が広く、リビング・ダイニングがゆったりとしているからだそう。また環境がよく、眺望のいいところも人気の理由でしょうね。加えて、広い庭。シンプルな間取り。見た目がオシャレでカワイイってとこも加えていいかもしれません。  
雑貨屋さんの窓


 ちなみにここ港川外人住宅地は今や半分以上がカフェや雑貨店などのお店なのですが、レトロな建物にオーナーが手を加えているので、さらに建物が個性的になっています。散策して建物を見学するだけでもまったく飽きませんよ。お店はカフェや雑貨店以外にも自家焙煎のコーヒー屋さん、パン屋さん、古着屋に紅型アトリエ、沖縄そば屋等々、こだわりのお店がたくさんありますので、もちろん店をまわってみればさらに楽しいのではないでしょうか。


rat & sheep

 あまりに個性的なお店が多くすべてをご紹介できないのですが、私のお気に入りのお店を1軒だけ紹介しますね。その店は『rat & sheep』。沖縄県産の食材を使った料理とワインが売りの夜カフェです。

 ウチナンチュの写真家タイラジュン氏と妻、真寿美さんが経営する店は料理とそのホスピタリティーが評判で、コアな常連さんたちに加えて、県内外の写真家、美術家たちが集まってくる一種サロンのような空間にもなっています。本当にふたりの人柄と落ち着ける空間はおすすめですよ。(open 17:00〜24:00 close Sunday)


rat & sheep タイラ夫妻
 

 港川外人住宅街。沖縄に来た際は、みなさんぜひ足をお運びください。まだまだ、観光客にとってはメジャーではない知る人ぞ知るレアスポット。散歩やお店のはしごできっと楽しめます。ちなみに、空いている物件もちらほら見かけたのですが…。もし、あなたが大の沖縄フリークだったら…、いっそのこと沖縄に移住して港川外人住宅街に住んでみますか?

伊波 一志(いは かずし)
1969年、沖縄生まれ。写真家。香川大学法学部卒。
2007年夏、44日間で四国八十八カ所1,200kmを踏破。現在、沖縄県在住で、主に『母の奄美』という作品撮りのため奄美大島を撮影中。家族は、妻と三人の子。

 
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旅まぐ写真館

読者の皆さんと一緒に作るコーナー『旅まぐ写真館』。
今週はた棚橋和廣さんからの投稿です。
長野県の松本城で撮影した1枚。
素敵なお写真、ありがとうございます。


『旅まぐ写真館』では、毎週1点を掲載させていただきます。
皆さんが旅先で撮られた渾身の1枚をお送りください。
素敵なお写真、お待ちしています。
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【旅まぐ】 2013/12/12 号(毎週木曜日発行)
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