東京市場ですが、先週は堅調な展開になってくれました。地勢学リスクが後退したことが大きかったといえます。
ところが、先週末から様子が少しおかしくなって来ています。ウクライナ情勢が緊迫しているのです。
ウクライナ軍がロシアから国境を越えて入ってきた武装車列を攻撃して一部を破壊したとの報道があり、一方ロシアは、ロシアが派遣した人道支援団のウクライナ東部入りを阻止するため、ウクライナ軍が激しい戦闘を繰り広げていることを非難しています。
そして最新ニュースとしては、ウクライナ軍当局者が東部ルガンスク州で空軍の戦闘機が撃墜されたと明らかにしています。
この種の情報はどこまでが真実なのかよくわかりませんが、それでも市場はその分からぬ情報に反応しますので、東京市場にもマイナスに働く恐れがあります。
なお先週末の米国市場は、NYダウ50.67ドル安、NASDAQ11.93ポイント高。まちまちの動きになったため、東京市場への影響は読みがたいところがあるものの、こんな時は慎重に見て対応する。これが鉄則になります。
では、今週のスケジュールです。
8月20日(水) <国内> 7月貿易収支発表 6月全産業活動指数発表 7月コンビニ売上高発表 <海外> FOMC議事録【7月29日〜30日分】発表 8月21日(木) <海外> 中国8月HSBC製造業PMI【速報値】発表 独8月製造業・サービス業PMI【速報値】発表 ユーロ圏8月製造業・サービス業PMI【速報値】発表 米新規失業保険申請件数発表 米8月フィラデルフィア連銀製造業景況感指数発表 米7月中古住宅販売件数発表発表 7月北米半導体製造装置BBレシオ発表 米ジャクソンホールで金融・経済シンポジウム開催予定(〜23日まで)
8月22日(金) <海外> イエレンFRB議長がジャクソンホールで講演予定
以上のようなスケジュールの中で、特に注目なのはまずは8月20日に予定されているFOMC議事録【7月29日〜30日分】発表になります。市場が絶えず気にしているのは、FRBが金融緩和策に対してどんな考えを持っているか。そして利上げの時期をいつ頃と考えているのか。これらの点になるため、FOMCでどんな議論があったか知りたがるのです。
決定的なことは分からないまでも、あれこれ推測しようとするので、市場もその影響を受けることがあり得ます。
なお先週は新規失業保険申請件数が31万1千人と、市場予想の29万5千人より増加したことでドルが下がりました。今週はどうなるか。先週以上に増えていたらドル安要因になる恐れがあります。
減少していたら、ドルは現状維持か、少し上がる。こんな動きになりそうです。
そして週末に予定されている米ジャクソンホールでのイエレン議長の講演。これまた米国の金融政策がどうなるかをあれこれ推察する手がかりを与えるものとして重要視されることになるでしょう。
ただそれらの市場に対するインパクトはさほど強くないと見ています。いま市場の大きな関心事はなんといっても地勢学リスクであり、それが幾分薄らぎつつあるからです。 |
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