史上初の2日間の順延を経て、ついに甲子園が開幕しました。オープニングゲームには選抜優勝校の龍谷大平安(京都)が登場しましたが、春日部共栄(埼玉)にまさかの敗退。初回に5点を取られ、そのまま盛り返すことはできませんでした。春日部共栄の金子投手の要所を締めたピッチングも素晴らしかったのですが、もしかしたら9、10日の台風で京都が大変なことになっていたので、家族の心配などがあり、うまくゲームに入っていけなかった可能性も否定できません。 こんな激闘が続々と繰り広げられていますが、今回は今週末の注目カードを一挙紹介します。地方大会を圧倒的な打撃で勝ち上がったあのチームや、強力投手陣、プロ注目のホームランバッターなど、甲子園から目が離せません! 最初の激闘は、鳴門(徳島)VS近江(滋賀)。滋賀大会をチーム打率4割9分1厘の打撃陣を擁し勝ち上がった近江と、2人の1年生投手の継投と強力な「うずしお打線」の鳴門が対決します。地方大会6試合で67得点と1試合平均10得点以上を記録した近江打線を、80キロ台のスローカーブを駆使し、緩急を付けて打ち取る左腕・河野投手と、185cmという長身から投げ下ろす右腕・中山投手の両1年生が以いかに抑えるかに注目です。 続いては優勝候補同士の対決、東海大相模(神奈川)VS盛岡大付(岩手)。4人の強力投手陣と二刀流の松本選手の対決は、今大会屈指の好カードです。 東海大相模は右腕の青島投手、佐藤投手、吉田投手、左腕の小笠原投手の4投手全員が140km/h超の速球を投げる"140km/hカルテット"を擁します。この層の厚さはトーナメントを勝ち抜く上で大きなアドバンテージとなるでしょう。中でも2年生の吉田投手は神奈川県大会決勝で20奪三振を記録。キレのいいストレートと縦にグッと落ちるスライダーは、高校生が捉えるのはなかなか難しいでしょう。 そんな投手陣に挑むのが、投げては150km/h、打っては通算54発の、東北が生んだ新たな二刀流・松本選手。甲子園に向けて下半身強化に取り組み、球速と長打力に磨きをかけたということなので、この二刀流VS140km/hカルテットは必見です。 最後に、神宮大会優勝、選抜ベスト4の沖縄尚学(沖縄)と選抜ベスト4の佐野日大を破って甲子園を決めた作新学院(栃木)の一戦。 沖縄尚学の"琉球のライアン"と呼ばれる山城投手は、現ヤクルトの小川投手のような豪快な投球フォームから繰り出される140km/h超の速球と低めへの制球が持ち味。沖縄大会では30イニングを投げ30奪三振1失点という安定した投球を見せています。 対する作新学院は、栃木大会でプロ注目の左腕・田嶋投手を擁する佐野日大を破って、4年連続10回目の出場。同校は過去3大会ではいずれも2勝以上しており、ハデさはないが基本に忠実なプレーと、キビキビした動きは見ていて気持ちがいい。そんな両校の試合は、締まったロースコアの展開が予想されます。 球児たちの熱いプレーは見ているこちらの気持ちも上げてくれます。お盆休みのシメに高校野球を観戦して、週明けからのやる気を注入してもらうのもいいのではないでしょうか。 |
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