ここ気仙沼の南町にある古い商店街の一角で、コワーキングスペース/シェアオフィスを開設する計画が進んでいます。
震災後は東北沿岸部の町の中でも特に、NGOや支援団体の活動が盛んとなり、被災地と県外を繋ぐ重要な拠点となった気仙沼。2年前からここ気仙沼で支援団体の活動を続けている杉浦恵一さん(27)もそうした一人でした。現在、杉浦さんが中心となり、この商店街の古びた飲食店あとでの工事が進んでいます。
杉浦さんは、自身の支援活動や地元の人たちとの交流を通じ、震災復興の取り組み自体が「復旧」から「自立」に状況が変わりつつある事を感じていました。雇用を生む事業の必要性を感じ、自身も社団法人を立ち上げる一方、町全体の取り組みとして「起業」の必要性を感じていました。創業準備や起業直後の人たちが、スタートアップ時期に安い費用で入居出来るコワーキングスペースの存在を知り、東京を訪問。「気仙沼にこんなスペースがあれば良いのに」と感じた杉浦さんは、すぐさま訪問したコワーキングスペースのオーナーに相談し、気仙沼での開設をスタートします。
「スタートアップ時期の人たちがお互いに、ヒト、モノ、コトをシェアしながら、事業を育てていく雰囲気の場所を作りたかった」という杉浦さんは、「県外からの人との交流が盛んで、地元の人たちの意識も高い気仙沼なら、場所と環境さえ揃えば、上手く行くんじゃないかと思った」と話します。クラウドファンディングや助成金の助けを借り、工事費を節約するために主にDIYで内装工事を進め春からの開設を目指しています。
最初はあても無く、自分一人で内装を行う予定でしたが、たまたま東北旅行中だった一級建築士や土木経験者と出会って彼らが手伝ってくれる事となり、現在も急ピッチで工事が進んでいます。
自身の経験を元に「気仙沼外から来た人達が立ち寄り、繋がりを持てる場をつくりたい。」という杉浦さんは、「気仙沼に関わって仕事を作って行きたい人の挑戦の場として、また将来的には地元の高校生や若者に視野やチャンスを広げてもらえる場所にして行きたい!」と話します。 (岸田浩和) | | フリーハンドで書かれた設計図 | | 本格的な大工道具を手に内装工事を行っていたのは、九州からやってきた大学生だった | | 津波で被災し空き物件となった飲食店の跡が、コワーキングスペースに生まれ変わる | | |
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