冷泉彰彦 現在、プリンストン日本語学校高等部主任。1993年より米国在住。メールマガジンJMM(村上龍編集長)に「FROM911、USAレポート」を隔週寄稿。「Newsweek日本版公式ブログ」寄稿中。NHK-BS『cool japan』に「ご意見番」として出演中。 アメリカ北東部のプリンストンからの「定点観測」『冷泉彰彦のプリンストン通信』では、政治経済からエンタメ、スポーツ、コミュニケーション論まで多角的な情報をお届け! | まず業態によると思います。中華、韓国、インドなどは「本場の人をどう取り込むか」という問題がありまして、私には詳しいアドバイスは難しいので、その国の専門家のノウハウを引っ張ることが必要と思います。 その他の、和食、洋食の業態でしたら、まず以下の基本をしっかり押さえればインバウンド客の市場に入っていくことは可能と思います。 まず、店内の工夫です。そんなに難しくありません。メニューに英語と中国語、韓国語などの外国語で料理の説明を書くのです。 それから、日本人とは違って「辛い」料理が苦手な人がいるので、そのマークをする、後は宗教タブーのある人がいるので使用している食材が分かるようにする、その際にベジタリアン向けのメニューとか、豚肉などはハッキリ表示する、そのぐらいです。 その上で、外国人に対して「フレンドリーな店」だということを、英語のSNSなどで発信する、あるいは英語や中国語、韓国語のHPを設置するなどのマーケティングを行えば良いと思います。 そうしてスタートアップできれば、以降は、外国人のお客さんの声を聞く仕組みを入れてどんどん改善をしていけばいいのではないでしょうか? 例えばですが、「良く聞かれるが、説明は難しい」食材などは、イラストや写真を使ったパネルを用意して「この魚のこの部位です」とか「この種の野菜をこうして調理しました」ということがサッと示せるようにするなどというのも、良い工夫だと思います。 そうした工夫を積み重ねて、「正統的な日本の料理屋さん」だが「外国人観光客も日本人も分け隔てなく対応してくれる」という評判が立てば、それだけで集客は先行できると思います。 現時点では、まだまだ東京にしても、外国人のお客さんに慣れていない店も多いですし、インバウンドの市場を意識したマーケティングやサービスのノウハウも、定着していません。ということは、まだまだ「先行メリット」が十分にあるということだと思います。 是非とも、どんどんチャレンジして行っていただきたいと思います。 |
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