2014年10月14日火曜日

≪即日融資≫今すぐお金が必要なあなたへ!/あなたの読んでる新聞、大丈夫?透かして読むといろいろ見えてきますねー特集【ちょい見せまぐ!】

2014/10/14 ※サイトで読む 配信中止はこちらから
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今回のちょい見せ LINEUP!
 ≫ 『あなたが読んでいる新聞、大丈夫ですか?』 辛坊治郎
 ≫ 『「言論に対するテロ」への反撃』 週刊金曜日
ちょい見せ! その1
 
ちょい見せ! その1
辛坊治郎メールマガジン
 
今週の時事ネタ
【あなたが読んでいる新聞、大丈夫ですか?】
 
 理由は分からないんですが、そもそもこのニュース、扱いが小さすぎです。大阪のニュースだったんで、たぶん関西以外のみなさんは事件そのものについて、ほとんどご存じないんじゃないでしょうかねえ。それは、今月1日大阪住吉区の民家で86歳の高齢女性が刺殺された事件です。この女性、腹部を10数回メッタ刺しにされていて、私は第一報を聞いた時には「まず恨みだろう」って思いました。ところが容疑者が捕まってみたら、純粋に動機は金だったってことが分かりました。問題は、この男の動機です。

 逮捕された容疑者が送検されたのが今月5日日曜日で、翌月曜日の関西各紙の社会面にはこの記事がそろったんですが、動機について、朝日はこう書きました。

「田中容疑者は今年8月から民間の更生保護施設で生活していたが、今月中に退所する予定だった。調べに対し『就職先が決まらず、金が無くて困っていた。最初から殺すつもりはなく、抵抗されたので殺した』と供述。」

 さて、みなさん、この朝日の記事で何か疑問が湧きませんか?私はこの記事の中に出てくる「更生保護施設」がとても気になりました。朝日は当然この施設の何たるかを知っています。しかし、ワザと隠したんです。朝日と同じく、この基本情報を隠したのが毎日新聞です。毎日はこう書きました。

「田中容疑者は8月中旬から今の住所で住み始めたが、今月中に退去する必要があった。定職が無く、焦りを感じていたという。」

 毎日は朝日より酷いです。「今の住所」では、さっぱり訳が分かりません。その「今の住所」が「更生保護施設」であることを書いた朝日の方が大分マシです。ただ毎日の記事が優れていたのは、この86歳の女性と33歳の男を結び付けた経緯が明記されていたところです。この日の朝、これについて詳しく書いたのは毎日新聞だけでした。毎日はこう伝えています。

「井川さんは大阪市西成区の教会に長く通うクリスチャンで、子供に聖書の内容や勉強を教えるボランティア活動に熱心だった。知人女性によると、田中容疑者も中学生の頃からこの教会に家族で訪れ、井川さんの世話になっていた。」

 なるほど!って感じですね。住吉の豪邸に住む薬品会社重役の奥さまと、西成の少年の接点が短い文章で見事に浮かび上がると同時に、恩を仇で返した容疑者の残虐性もよく伝わります。でも毎日の記事では、何故「今の住所」を退去する必要があったのか、何故これほどまでに凶悪な犯罪を犯したのかについてはさっぱり分かりません。毎日がタチが悪いのは、この点について取材が足りなかった訳でなく、事情を知っていて隠した点です。

 その「事情」とは何か?読売新聞を読んでみましょう。

「田中容疑者は今年8月から、刑務所を出所後に行き場のない人らを一定期間受け入れている大阪市北区の更生保護施設に入所。事件当時、退所日が数日後に迫っていたが、就職先が決まっておらず、調べに『新生活のためにお金が必要だった』と語った。」

 朝日が書いた「更生保護施設」とは、元受刑者の「更生保護施設」だったんですね。その上8月に出所したばかりだったらしいことも同時に分かります。産経も見てみましょう。

「田中容疑者は当時、刑務所の出所者らを受け入れる施設で生活しており、10月中の退所が決まっていた。」

 基本情報は分かりますが、8月にその施設に入所したことを書いた読売の記事に軍配が上がります。日経はこう書いています。

「田中容疑者は8月から定住先がない出所者らの社会復帰を支援する市内の更生保護施設に入所。月内に退去予定だったが、就職先が決まっておらず、『生活に困窮し、金が無かった。次の生活をするのに金が必要だった』と話しているという。」

 なんと意外なことに、日経が一番分かりやすいです。

 それじゃあ何故朝日と毎日は、この男が刑務所に入ってたという重要情報を隠したのか?それは、ここ20年ほどで顕著になった、犯罪容疑者に対する過剰な人権配慮が原因です。「犯罪を犯しても、刑を終えて社会復帰した場合、過去の犯歴に触れるのは人権侵害」って事なんですね。

 たしかに罪をしっかりと償って平穏に社会生活を送っている元受刑者の過去を暴く事は慎むべきです。でもね、その後重大な犯行を重ねた場合には、「何故更生できなかかったのか」を社会的に検証するためにも、過去の犯罪歴は市民の知る権利の範疇ですし、マスコミには報道する使命があります。子供の頃に世話になった人を、刑務所から出てすぐに刺し殺した真の理由は何だったのか、成育歴、犯歴、直近の犯罪と服役の状況など、しっかりと調べて事実を報道することが、同様の悲劇を繰り返さないためにもマスコミに課せられた責務でしょう。

 さらに8月に施設に入って、10月にそこを出なくてはいけないという更生施設の在り方も問題です。これについて考える為にも、容疑者の出所後の経緯は、絶対に市民が知るべき情報です。この点で、服役の事実を明らかにした読売、産経、日経の記事は当然すぎるほど当然で、本来は服役に至った過去の犯罪内容もしっかりと報道すべきだと思います。それなのに男の暮らしていた場所を単に「今の住所」としか書かなかった毎日新聞や、何の更生施設か知っていたのに隠した朝日新聞の報道姿勢は犯罪的です。皆さん、あなたが読んでいる新聞、大丈夫ですか?
 
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ちょい見せ! その2
きんようメルマガ
 
新聞透かし読み
【「言論に対するテロ」への反撃】
 
 「従軍慰安婦」問題はますますエスカレートし、言論の自由を脅かす事態になりつつあります。そんな中、「負けるな北星!の会」が6日、発足しました。

 本誌9月19日号で詳報しましたが、北星学園大学(札幌市)に対し、同大学で非常勤講師を務めている元朝日新聞記者、植村隆さんを退職させろという脅迫が繰り返されています。植村さんは大阪社会部時代の1991年8月当時、韓国の元「従軍慰安婦」の証言を記事にしました。『朝日新聞』たたきを展開する週刊誌が植村さんを批判したことからインターネット上で火がつき、ついには大学への攻撃にまでいたりました。

 これに対し「暴力で言論を封じることは許せない」と立ち上がった学者、弁護士、ジャーナリストなどが同会をつくり、都内と札幌市で記者会見しました。

 『朝日新聞』は7日付朝刊の「メディアタイムズ」欄でこの話題を取り上げています。植村さんに対する攻撃と北星学園大学の対応について以下のように書いています。

〈(植村さんは)2年前から北星学園大学(札幌市)の非常勤講師を務めている。大学は9月30日、学生と保護者に向けた説明文書で初めて、植村氏の退職を求める脅迫状が5月と7月に届き、道警に被害届を出したことを明らかにした。3月以降、電話やメール、ファクス、手紙が大学や教職員あてに数多く届き、大学周辺では政治団体などによるビラまきや街宣活動もあった〉

 植村さんは今春、『朝日』を退職し、4月から関西の大学で教授になることが決まっていました。ところが、『週刊文春』が2月6日号で「"慰安婦捏造"朝日新聞記者がお嬢様大教授に」という記事を掲載したことから、その大学への攻撃が始まりました。『朝日』記事を引用します。

〈3月、大学側が「採用予定だった植村氏との雇用契約は解消されました」とホームページで公表すると、ネットには「吉報」「ざまぁ」の書き込みが相次いだ〉

〈……高校生の長女の写真も実名入りでネット上にさらされた。「自殺するまで追い込むしかない」「日本から、出ていってほしい」と書き込まれた。……嫌がらせや中傷は今もやまず、植村氏が弁護士を通じてひどい書き込みの削除をプロバイダーに求めているが、削除が追いつかないという〉

 まさしく言論に対するテロ行為といえるような状況です。こうしたことへの危機感から発足した同会の呼びかけ人は法政大学教授の山口二郎さん、元共同通信編集主幹の原寿雄さん、北海道大学大学院准教授の中島岳志さんら43人、賛同者は元自民党幹事長の野中広務さんら約400人といいます。

〈東京での記者会見で、呼びかけ人の一人で弁護士の海渡雄一さんは「言論を暴力で封じ込めるのはテロリズム。市民も結束して『許さない』というメッセージを社会に送るべきだ」〉(『朝日』)

〈山口氏は「問題の背景にある朝日新聞の慰安婦問題報道や、これに対する批判にはそれぞれ意見があるだろうが、元記者を首にせよといった不当な脅迫、圧力から大学の自治を守れるよう支援するのが狙いだ」と述べた。今後、署名活動などに取り組むという〉(『東京』)

 ことは植村さんの件にとどまりません。『朝日』の記事を引用します。

〈攻撃は北星学園大にとどまらない。帝塚山学院大(大阪府大阪狭山市)にも9月13日、慰安婦報道に関わった元朝日新聞記者の人間科学部教授(67)の退職を要求する脅迫文が届き、府警が威力業務妨害容疑で調べている。元記者は同日付で退職した〉

 このような事態を放置していたら言論の自由は危険水域に達してしまいます。新聞界全体にとっても極めて由々しいことです。そこで、『毎日新聞』はもちろん『読売新聞』『産経新聞』も社説で取り上げました。『読売』は3日の社説。見出しは<大学への脅迫文><言論封じを狙う卑劣な行為だ>です。記事の一部を紹介します。

〈脅迫で言論を封じ込めようとする行為を看過することはできない〉

〈かつて慰安婦報道にかかわった元朝日新聞記者が教員として勤務する帝塚山学院大学(大阪府)と北星学園大学(札幌市)に、2人の退職を要求する脅迫文が送りつけられた〉

〈「辞めさせなければ、学生に痛い目に遭ってもらう」「クギを入れたガス弾を爆発させる」〉

〈脅迫文には、そうした文言が書かれ、クギが同封されたものもあった。元記者を攻撃するだけでなく、学生にも危害を加えると脅す行為は、極めて卑劣だ〉

〈ネット上では、元記者の家族とされる名前を挙げて、中傷する書き込みすら見られる。報道には何の関係もない家族をも攻撃の対象にしている。言語道断だ〉

 ここまでは『朝日』社説といっても通る内容です。しかし、その後には『読売』らしい文章が続きます。

〈朝日新聞の一連の慰安婦報道は、国による強制連行があった、という誤解を世界に広めた〉

〈日本の国益を著しく害し、韓国側の反日感情をあおった責任は重大である〉

〈報道機関に対する信頼を大きく損ねたことは間違いない〉

 そして、こう続けます。

〈だが、朝日の報道が意に沿わないからといって、脅迫行為に訴えることが許されるはずもない。言論に問題があった場合は、あくまでも言論で反論していくべきだ〉

 では、『読売』販売店が配っている『朝日』批判のビラやチラシはどうなの、と突っ込みたくなるところですが、〈言論に問題があった場合は、あくまでも言論で反論していくべきだ〉に異論はありません。

 『産経』も3日朝刊で〈大学に脅迫文〉〈言論封じのテロを許すな〉と題した社説を掲載しています。ただ、『読売』も『産経』も「負けるな北星!の会」発足は記事にしていません。ここが限界でしょう。

 いずれにしても、今回の脅迫問題を軽く考えてはなりません。ここで言論界が団結して言論の自由を守っていかなければ、重大な禍根を残すことになります。当事者の『朝日』はもちろんのこと、『毎日』『東京』も大キャンペーンを張るくらいの意気込みをみせてもらいたいものです。ジャーナリストの覚悟が問われています。
 
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