山崎和邦 週報『投機の流儀』 | | 閣僚不祥事と人事の電撃速攻 【第1次安倍内閣の相次いだ失敗で学習した成果】 | | 安倍内閣は1年8ヵ月、閣僚の不祥事はなかった。これは近年珍しいことであった。 第1次安倍内閣の失敗続きは10ヵ月で5人辞任した。農相の自殺、原爆投下失言、金銭問題3人、計5人が辞任した。安倍さんはこのことで大いに学習したと思われる。 ところが、今回は同時に2人の女性大臣が不注意なミスを犯した。法務大臣は就任当初から本稿では非難していたが「やっぱりバカだった(知能と教養とは関係はあるが全く別物だ)」ということを、ウチワ自体は些細なことだが、些細なるがゆえにバカさ加減を露呈した。彼女は東大卒で外務政官だったが外交官試験を受かっての外務省官僚ではなく議員になってからの外務政官であり、もとは朝日新聞出身だというから筆者も大いに府に落ちた。 朝日新聞社に筆者の知人が4人いて2人は在職中だが、4人とも常識人ではないと既報で述べたことがあった。松島議員も十分に朝日新聞出身らしいバカさ加減を発揮してくれた。ウチワの問題は些細なことだが、人を死刑にする責任者が真紅のブラウスで大臣就任式にニヤついていたという事実も採点すれば十分に「合わせ技一本」となろう。 2人の閣僚が同日に時間差で辞任した。まあ、良しとしよう。その上、安倍さんは同日に後任を決めて発表した。これも良しとしよう。同時に小渕さんの国元の、いわば城代家老たる中之条町長が、「地元のカネの管理は自分の責任でやってきたから、小渕議員は何も知らないはずだが、自分の責任である」として即刻辞任した。これも良しとしよう。但し彼には解明・説明をする責任がある。中之条町(地元ではナカンジョウと言うが)の町長を辞任しただけで済むことではない。 新潮社が不祥事の調査を始めた時、安倍さんはイタリアにいたはずだった。安倍さんは帰国して初めて知ったという醜態を演ずることなく、機内で枢要人物たちと相談して人事構想の腹案を決めていたのであろう。 この4人の時間差でのスピード辞任就任人事は危機管理されていた人事であって、まずは及第点としよう。 安倍さんは第1次内閣の時に、10ヵ月で農相自殺を含めて5件の不祥事が続いて出た。第1次の彼の短命内閣はその政策の幼稚さにもよるし自身の病気にもよったが、閣僚の連続不祥事が短命にしたことも事実だ。 これに懲りて大いに学習したに違いない。今回、「任命したのは私だから任命責任を大いに感じている」と安倍さんは野党攻撃に会う前にテレビで語って見せた。 学習したことを実行できた点も一応評価しよう。 | | お試し読みはこちら>> | | | | |
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