山崎和邦 現在武蔵野学院大学大学院教授、同大学名誉教授。大学院教授は世を忍ぶ仮の姿。実態は投資歴51年の現役投資家。 山崎和邦 週報『投機の流儀』では、投資市場で求められるもの、「解説」ではなく「洞察」が分かる! | 円安になっても輸出は増えないでしょう。実業に携わった者はそのことを知っていたはずでしょう。世界に類のないほどの大幅な酷い円高が、世界に類なき長さで27年間も続いたのですから、メーカーは生産拠点を海外に出してしまったからでしょう。現に、カネがなくて海外に工場を出せなかったマツダは、トヨタに比べて何倍も輸出が増えました。 円安趨勢が始まって以来、トヨタ株は2倍になっただけですが、マツダ株は約6倍になりました。このように円安で輸出が増えたのは超大手でなく、準大手と中小企業ですから、グロスの数値で言えば輸出は増えません。 円安と輸出との関係は評論家以外は皆が判っていたのではないでしょうか? 実業とカネの流れを知らない人々が机上の理屈(しかも間違った理屈)だけで「円安になれば直ちに輸出が増える」と話しましたから、今になって誤りに気付いたというところではないでしょうか? 輸出のグロスの数値は伸びなくも、円換算した海外利益の伸びで収益は増えましょう。 重要なことは輸入価格高騰の悪条件よりも円安の業績押し上げ効果の方がずぅっと大きいということでしょう。 |
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