| 週刊isologue | | ブログ「isologue」で有名なアルファブロガーで金融スペシャリストの磯崎哲也氏による、企業ファイナンス・経済現象分析メルマガ。企業の財務データのホットな事例を解説。決算書を読む力をつけたい人、投資の基礎力を鍛えたい人、同業他社の動向分析力をつけたい人などに。初月無料。 | | | 磯崎哲也 | | | 週刊 | | | 840円/月 | | レビュアー:加倉井路子 | まぐまぐから出ている有料メルマガの、ほぼ全てに目を通すアラサー女子。幼少より哲学に興味を持ち、学生時代はラテン語を学ぶ。趣味は家電店巡り。 | | | 企業分析からニュースの真実が見える 投資センスを磨く金融メルマガ
今週読んだ『週刊isologue』は、金融界のスペシャリスト・磯崎哲也氏による「企業のファイナンス」がテーマの本格派金融メルマガ。なぜこのメルマガのバックナンバーが人気なのか、その理由を探ろうと、最新号「週刊isologue(第210号)これからの日本のベンチャー投資ストラクチャー(税務編)」を早速読んでみた。
「ベンチャー投資」の「報酬」の「税務ノウハウ」について書かれていたこの号。LLP、LPS、パススルー、キャリー・・・ううむ、日々慎ましく生きる小市民の私にはなじみの無いワードが並んでいる。ベンチャー投資をしていて、さらにそのベンチャーが成功し報酬を得られる状態にあることが前提なので、どれもが雲の上の話にしか感じない。
たしかに、図や用語解説、よくまとまった章立てで読みやすい。しかし、メルマガの紹介文には「話題になっている企業、起業のファイナンスや経済現象を分析!」とあるのに、具体例に乏しく、これでは少々物足りなさがある。世界的IT企業の最新のニュースに関連した分析などは、やってくれていないのだろうか。そう思って過去のメルマガのタイトルを探していくと・・・・・・たくさん見つかった。
そこではGoogleやFacebookはもちろん、PayPalマフィアと呼ばれる元PayPalメンバーが立ち上げた最新サービス(YoutubeやLinkedinなど)までが、投資家目線で緻密に分析されていた。グラフやチャートが豊富で、私でも直感的に理解できる。そうそう、こういうのを、待っていたのだ! クラウドファンディングやLLP(有限責任事業組合)、Amazonと楽天の電子出版を財務面から考える話、Yahoo!のCEO電撃移籍の裏話など、話題も豊富。一方で、ベンチャー各社の技術情報の評価などはまるでない。「注目するのはビジネスモデルではなく、マネー」という徹底した投資家の価値観を感じ、なんだかゾクリとさせられる。読んでいくうちに、資産もろくにないのに、いっぱしの投資家センスが芽生えた気がした。
気がつけば、あっという間に10号20号と読んでいた私。そうなのだ。これこそバックナンバー購読の醍醐味なのだ。購読開始直後の配信で、いきなり自分が期待していた話題と合致することは稀な話で、そこでバックナンバーをちらっと見たところ、自分が読んでみたかったものが見つかって、それを読み出すと面白くなって他の号も読みたくなってしまう。図らずも"バックナンバー購読の魅力"を、リアル体験してしまった今回の実読であった。
(メルマガ評論家 加倉井路子) |
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