山崎和邦 現在武蔵野学院大学大学院教授、同大学名誉教授。大学院教授は世を忍ぶ仮の姿。実態は投資歴51年の現役投資家。 山崎和邦 週報『投機の流儀』では、投資市場で求められるもの、「解説」ではなく「洞察」が分かる! | 既報で何度も述べてきましたが、情報や分析や理論より重要なことは、自分自身がしっかりした常識を持つことでしょう。 大げさに言えば、投資哲学の確立と相場道です。 「ひとが市場でやってきたことには、その人の人柄が現れる」 「今までの市場での自分を振り返ってみれば、そこにひとつの人間像が浮かび上がる。それが自分なのだ」ということです。 これは意識して暮らせばできるものでしょう。まずは拙著「常識力で勝つ…」(角川学芸出版)と「投機学入門」(講談社文庫)を、せめて前者だけでもお読みください。 追伸;以前に本稿で紹介したことがあるHさんは相続金融資産のうち4千万円を株で減らし、「株式市場で減らしたものは株式市場から取り戻すしかない」と決め、たまたま私をテレビで知り、拙著(絶版の物も多い)を全部読み、週報を精読し、真剣に挽回にかかった、その結果、減らした分は全額取り戻し余りあるという段階に来ました。 問題はここからです。 Hさんは「運が良かった」「山崎先生に感謝する」と言っています。 私は反対しました。 「それは御貴殿の心得が良かったからだ。私に感謝するのは間違っている。自分自身に感謝しなさい」と言ってやりました。 Hさんは「運が良かった」と言うが、「運」は確かに重要です。何物より重要だとも言えましょう。だが大切なことは次のことです。 「運はその人の性格の中に在る」(芥川龍之介) 「人は自分の性格に合った事件にしか出食わさない」(小林秀雄) 「運は運なり。運転するなり」(運は「運び」だ。自分で運ぶのだ、の意。転々とする、の意ではない)(兜町の口伝) |
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