激しくギターをかき鳴らし、色鮮やかでウミウシみたいなドレスで踊り狂うフラメンコ。簡素な甲冑を彷彿させる衣装をまとった細身のマタドールと巨大な猛牛のタイマン勝負、闘牛。参加者4万人がトマトまみれで真っ赤に染まる奇祭トマティーナ。牛の軍団に追っかけられてけが人死人あたりまえのデンジャラス祭り、サン・フェルミン祭。ほんと、情熱の国だねえ、スペインは。
今から20数年前の1991年、そんなスペインを僕は8月25日に西隣のポルトガルから入って11月23日に北東隣のフランスに抜けるまでの約3ヶ月間、ほぼ地中海沿いに2,159キロ徒歩旅行した。
入国してすぐ、道路沿いの家のテラスから声がかかる。
「オラッ、アミーゴ(やあ、友だち)!」
振り向くと、小麦色の肌を、ほらほら見せちゃうよ〜っと露出度全開にしたキュートな女の子たちが、こぼれるような笑顔で僕に手を振っていた。
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