先週金曜日、阪急インターナショナルで安藤忠雄さんご夫妻とご飯を食べました。安藤設計事務所にはここ数週間、夜になると必ず酔っぱらいから「いったいいくら儲けたんや?」といういやがらせの電話がひっきりなしにかかって来るそうです。電話の主は決まって、2,520億円に膨れ上がったのは、新国立競技場を安藤事務所が設計したからだと思っているようで、スタッフがいくら丁寧に説明しても嫌がらせの主は全く聞く耳持たないそうです。
私くらいマスコミ業界で飯を食っている年数が多いと、こんなことは日常茶飯事ですから、そんなに気になりません。むしろ近年は、「頭の悪いやつはどんなことを考えるのだろうか?」とクレームを待ち望む境地になってますが、今までこんな経験をしたことのなかった安藤さんには気の毒な事態ですね。日本を代表する新聞の社説ですら、「デザインを決めた安藤事務所が諸悪の根源」というような論評を掲げたり、建築評論家の中にも、「この構造が高くつくことに気付いていなかった安藤忠雄が悪い」なんてことを言う人は少なくありませんからね。
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