その子が居なくなったと連絡を受けたのは、つい最近のことである。
連日、変質者による子供の被害事件のケアに当たっていた私は、背筋に寒気が走った。
いじめに関する調査界の第一人者と言われるようになってからというもの関連するような家庭問題や体罰や非行、引きこもり問題等、様々な問題の相談が寄せられるようになった。
最も多いのは、親子間のコミュニケーションに関する相談である…。
なんで、探偵の私に相談するのか…。
素朴な疑問が生じるが、可能な限り応えるのが身上である。
この日、相談をしてきた母親は、電話の先で震えながら、何かを堪えるような声であった。
≫続きを読む |
0 件のコメント:
コメントを投稿